北海道文学散歩

北海道を中心に文学にまつわるエピソードや物語の舞台をめぐる。

Wednesday, February 21, 2007

ほっかいどう百年物語

北海道のラジオ局STVで放送された内容が本にもなっています。
北海道で活躍し功績を残し、北海道の歴史を築いた有名無名の人たちの物語です。
耳で聞くことが基本となっているためか、誰にでも分かる易しい文章で綴られています。
本州に比べて歴史の厚みが乏しいといわれる北海道ですが、それぞれの人生をかけた壮絶な物語が展開されていて、読むものの心をうちます。
例えば陸別町の開拓の祖といわれる関寛斎という人が居ます。
関寛斎は,千葉県九十九里付近(現東金市)煮生まれ、「蘭学こそ自分の道」と見極め、佐倉順天堂に入塾して学び、長崎遊学を経て、銚子で開業しました。その名声に目をつけた阿波・蜂須賀藩のご典医となりました。
幕末期の日本で屈指の外科医でしたが,戊辰戦争で功を上げながら明治政府への栄達の道を断り,士族の身分も捨てて町医者となりました。金持ちからはしっかりと診療費をとり,貧乏人からは一切金を取らなかったという。それだけでも並みの人物ではないのだが,驚くのは72歳になってから北海道開拓を志し,82歳で自ら命を絶つまで北海道の原野に身を置いたことである。寛斎の夢は,自らの開拓農場から自作農を育成し,トルストイの理想村を実現することであったといいます。
こうした数多くの人たちの物語に興味惹かれます。

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